OZONEでの『布づくし・展 日本の布200選』に出展された作り手の工房探訪・その30は、京都の織道楽塩野屋、服部半蔵こと服部芳和さんです。服部さんとは15年来のおつき合いながら、その制作の実態も深く知らぬまま、絹のコーヒーフィルターや身体に良いと勧めてくださる「浄肌衣肌着」、絹の手ぬぐいを頂戴するばかり。着物と洋装のミックススタイルに矢絣の足袋、履き易そうにすり減った下駄で東京を疾駆する服部さんの本業は、織道楽塩野屋14代目頭領。滋賀県甲賀郡塩野村で漢方医をしていた服部喜右衛門が300年程前に西陣で絹織物の機屋を開いて以来の老舗です。2004年には市内千本中立売に小売店をオープン。「柳条縮緬(りゅうじょうちりめん)」と呼ばれる西陣本シボ御召の普及に情熱を傾ける御召プロデューサーは、“着物が売れない時代”にあって、果敢に挑戦をしかけるチャレンジャーです。
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