旅もそろそろ終盤。ハイライトのマッキンリーが終わったので、後はおまけのような感じである。 Kodiak島は、アメリカではハワイ島の次に大きな島。 アラスカ最大の魚場。人口6000人ほどだが、コーストガード(沿岸警備隊)が常時3000人駐屯する基地でもある。偶然出会った山形県出身のスギヤマさんという女性ドライバーのタクシーで島巡り。彼女はこの島に20数年住み、夫は夜のタクシードライバーをしている。冬場は観光客はいないが、地元の人が凍りつく道を嫌ってよくタクシーを利用するのだとか。そろそろおぼつかなくなってきた日本語で案内してくれた。
川に向かうと釣り人がちらほら。熊がでるかもなどと脅かされては、ゆっくり釣り見物もしていられない。ちなみに、コディアック・ブラウン・ベアとこの地の名前がついた熊は、熊の中でも最大級の体重を誇り、嗅覚、聴覚、視力、知能において非常に優れている雑食の熊。この島にも3500頭生息しているとのこと。川の中程で、登ってくる鮭を数える仕掛けを取りつけていた。遡上データをとり捕獲許可数などの決定にも役立てる。川の上流で魚がピンピン跳ねていて、いかにも釣れそう。手が魚臭くなっても、鮭釣りに挑戦するべきだったかな、、と後悔しきり。
海洋生物研究所では、ヒトデやナマコ、イソギンチャクを触れることができるタッチタンクがあった。プランクトン豊富な海で、魚類も甲殻類も巨大化しているように、腔腸動物も大きい。それにしても、この美しい色。自然は不思議がいっぱいだ。 1964年のアラスカ地震のことも、人々の口に上る。マグニチュード9.2、津波も襲い、液状化現象もこの地震以降、研究されるようになったという。アメリカプレートと北太平洋プレートの境目で発生した海溝型地震である。この4年後にアメリカの海洋学者がtsunamiを正式に英語の学術用語として使うことを提案、急速に定着したということだ。
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(2012/8 よこやまゆうこ)
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