東京を7月30日に発ち、フランクフルト経由リスボン着。ポルトガル領Cascais(カスカイス)の港で乗船。小さな港町に避暑客があふれている。近郊のEstoril(エストリル)はヨーロッパ王侯貴族に好まれる高級避暑地。タクシーの運転手によれば、映画007がここのホテルで撮影されたとか。カジノでは、夜更けまで華やかな人たちであふれるのだろう。
8月1日。眠っている間にジブラルタル海峡を越え、スペイン領Puerto Banus(プエルト・バニュス)へ。アンダルシア地方と言わず、スペイン屈指の保養地。ここも超豪華ヨットが居並び、かっこ良いオープンカーに日焼けした男女。聞けば、これらのヨットはサウジアラビアの王さま、王子さま方のものが多いそう。坂の上には白い漆喰壁のマンションが緑豊かに保たれた環境に並ぶ。退屈なデザインの高層マンションと違い、窓やベランダにちょっとした工夫がみられ、ヒューマンスケールで住み心地良さそうだ。
経済力と肉体美とお決まりのブランドショップに堪能辟易したあとは旧市街へ。オレンジの青い実がたわわなオレンジ広場でランチ。イベリコ豚の生ハムと蛤の美味しさに仰天。コースで17ユーロという安さも観光客には嬉しい。狭い石畳の坂道の両側には、シエスタをとっているのか家族の声が屋内から聞こえる庶民的な住居が続く。外国資本の冨は海辺に、地元の暮らしは山側にと棲み分けている。たくさんの良いビーチがあるというが、太陽がいっぱいすぎて時差の身にはちょっと辛い。
8時の夕焼けを背に、テンダー(渡し船)で船の塒へと戻る。次回はマヨルカから。
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(2013/8 よこやまゆうこ)
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