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スペイン北部の旅 4
Barcelona












 

 

バルセロナといえば、サグラダ・ファミリア (Sagrada Familia)。 アントニ・ガウディ(Antoni Gaudi)が1882年に着工してから118年間建て続けられ、完成は50年後とも100年後とも。ガウディは、自然からこの建物のモチーフをもらったといっているように、随所に植物、動物の彫刻が見られます。目のくらむような階段だって巻貝のよう。ガウディはまた、礼拝堂で演奏する聖歌が塔の穴から街に流れることを考えていたといいます。絶対に聞くことができないのが残念!。
工芸的なことに目を向けて。ガウディの建物が曲線でできているなら、調度品だってまっすぐではいられません。今もオフィスや住まいとして使われているカサ・ミラ(Casa Mila)の室内調度品の幾つかが目にとまりました


米語を話すタクシーの運転手とコミュニケーション成立。3、4日前に穏やかなバスクの田舎を見てきた者にとってはショックなニュース、バスク独立運動過激派が政府の法律担当大物役人をセビリアだか南部の街で暗殺、について訊ねてみました。彼曰く、"バスクの独立を認めてしまうと、他の地方だって独立したいと言いだす。政府はそれが困るのさ。我々カタルーニァだって独立したいんだ"と、この手の話になると熱が入るらしく、ハンドルから片手を離し、後ろを向いての熱弁。多言語国家スペインは言葉の数だけ独立国家を欲しがっているといえそう。このあたりの歴史は、帰国後の宿題となり、目下『スペイン内戦(白水社)』で勉強中。

 



 

観光案内ふうに、面白かったところを1、2ご紹介します。 意外なお勧めはカタルーニャ美術館(Museu D Arqueologia de Catalunya)。11〜12世紀のカタルーニャ・ロマネスク美術のコレクションでは世界有数とか。館内を聖堂内部に模して造り、ピレネー山麓各地の聖堂から状態の良い壁画を移してきているので、当時の雰囲気がよく伝わってきます。
"力強く、烈しく、大胆で確信にみちた表現"は"ヨーロッパ美術の本源を理解しようとする人々には、きわめて本質的で、貴重な教えを説くもの"とは、ここを訪れたピカソの言葉。ちょっとマンガチックなキリスト像に親しみを覚えます。

ピカソ美術館(Museu Picasso)。少年時代のスケッチ、酒場でナプキンにちょこちょっこっと描いたようなスケッチの数々が展示されていて、ピカソの体臭が匂ってくるようです。
訪れる人は少ないようでしたが、見ごたえがあったのは音楽博物館(Museu de la Musica)。19世紀の鍵盤楽器の名器コレクションではスペイン唯一とか。吹奏楽器、管楽器、弦楽器と、世界の民族がつくり出してきた楽器を一堂に見る機会としては秀逸です。また、カザルスのチェロや、著明作曲家の自筆の楽譜などもあって、音楽ファンにはお勧め。ついでに、博物館の3件右隣の何気ないレストランのシーフードが最高。新鮮な小イワシ、小タコなどの魚介類をサラサラのオリーブオイルでソテーしただけ。塩の旨味が効いていて、3皿4皿と追加注文で、ついつい食べ過ぎ。一皿が6〜700円というのもうれしい。スペインワインもなかなか美味。生ハムや干肉もピンキリながら、美味しいものに当たると文句なしに美味しい。

・・・というわけで、まだまだご案内したい ところを積み残してしまいましたが、この辺で、Adeu.   

   

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