Home Feature Side Story Shopping About Us
 
prev.

トマトなひと


Side Story 059(LINK)でご紹介した長野県鬼無里村で自ら漆を掻きながら制作をしているアートファーマーこと大出 晃氏のこと。制作の合間に始めた農業がすっかり面白くなってしまい、今年はトマト作りに情熱を傾けるという。3月に届いた手紙には、雪解けの始まった戸隠の山を眺めながら漆を塗り、心は、太陽さんさんの頃の"採らぬトマトの胸算用"とあった。思い切りの良さと思い入れの深さが鮮やかな大出君からの手紙、ちょっと長くなるが、その一部をご紹介しよう。
そして、この夏のトマトの収穫が豊かであったら、是非取り寄せたい、と思う方は、お早めに申し込んでおいて下さいね。



 "トマトは順調です。4月3日播種。4月22日鉢上げ。5月下旬には定植となるかもしれません。今のところ約200鉢のトマトの苗が元気に育っています。園芸店やホームセンターで売られているような、ひ弱なトマトの苗ではありません。今まで見たこともないような、がっちりして丈夫そうな苗に仕上がっています。今、本葉は5〜6枚。8枚目の上に花芽がつきます。その花が咲き始めたら定植です。

僕はトマトの雨よけ(乾燥地帯の植物のため、雨や湿度に大変弱い)のために、2.5x5間のビニールハウスを購入しました。このハウスの屋根だけビニールを張って雨よけとする予定です。9月の半ばも過ぎたら、サイドのビニールを張って少し暖かくすれば、10月半ばくらいまで収穫できるかもしれません。

 


[写真上 トマト撮影:伏見眞樹]

このハウスで育てられるトマトの本数は70〜80本、と考えています。桃太郎などの生食農家だと、株と株のあいだをつめて150本くらい植えるそうですが、初心者なのと、元気なトマトにしたいので株間を広くして育ててみます。種類は10種です。近所の人たち3軒も少しやってみたいとのことなので、来年の種採りも兼ねてやってもらうつもりです。ただ農家の人たちは、お金につながらないとなかなかやろうとしません。お金につながれば農薬でも何でもあり、、、です。それと、農協のせいもあるけれど、トマト=桃太郎というイメージなので、わけの分からないモノはヤダ!ということになるようです。そんなにお金になるとは考えてもいないけど、取りあえず、安心して食べられる元気なトマトや野菜を作りたいなーと思っています。

今年は『こういうトマトもあるんだ〜』ということを分ってくれる人ができればラッキーです。それからは来年です。ただどうやって、そういうことを伝えればいいのか分からなかった時の、横山さんのオファーだったので、売れる売れないは別にして、ちょっとリキが入ってます。というのも、漆もそうですが、僕は作るのはいいんですが、売ることになると、まるっきりダメ。他人と上手く付き合うのが苦手なんです。その点、漆掻きやトマト作りは、自然相手なので好きです。、、、、、" (つづく)

(2003/6 よこやまゆうこ)

   


(C)Copyright 2003 Jomon-sha Inc, All rights reserved.

このホームページに掲載されている記事・写真・図表などの無断転載を禁じます。

 

(C)Copyright 2000 Johmon-sha Inc, All rights reserved.
Back to Index photo4~6 photo1~3