sidestory151でご紹介した型と絞りを組合わせた独創的な染めを追求されている岩井香楠子さんの個展のご案内です。
春本番にふさわしい、たおやかで華やかな着物と帯、約80点です。岩井香楠子作品集のあとがきから、ご本人のことばを一部引用させていただきました。
「染めの道に入りまだ日浅い頃、今は亡き山辺知行先生に私の拙い絞りと型をあわせた作品を見ていただいたところ,この方法をおし進めて行けば、きっと貴女独自の作品が出来るようになるとおっしゃり、参考に江戸時代の“薊に胡蝶文様小袖モを見せて下さいました。その清潔感あふれる絞りと友禅の繍の響き合った作品は、以後、私の目的とするところとなりました。私自身、絞りと型をあわせたデザインは次々と湧き出て楽しい気分で作品作りに入れます。ただ、ふたつの技法が響き合うような作品が出来上がるのは至難の技で、いつも悪戦苦闘しています。今回の個展には主にこのふたつの技法を使って私の心象風景を染めています。ご覧頂き、ご批評いただければ幸いです。」
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