『うつわの手帖』 -【2】ごはん -
日野明子著
ラトルズ刊
ISBN978-4-89977-245-3
1800円+税
http://www.rutles.net
|
|
side story #190でご紹介した“ひとり問屋”の日野明子さんの第二弾『うつわの手帖』―【2】ごはん―が出版された。お茶編に続き、今回は堂々のごはん編。知人のあいだで有名という「日野の(大)飯喰らい」と記されている通り、ごはんが大好きな日野さんの眼は、的確かつ愛情深く、ごはん回りの什器を選んでいる。
ごはん茶碗、漆椀、箸、お櫃、桶、しゃもじ、折敷、箱膳、弁当箱、釜、土鍋などなど、最近使われなくなっているけれども、今だからこそ使ってみたい品々も選ばれているのが嬉しい。個性的すぎず、手持ちの器との相性もよさそうなものばかりだ。
感心するのは、ほとんどの作り手を制作現場に訪ね、仕事場を見、さらに家族に混じって食事を共にしていることだ。作り手の生活感覚を知ることは製品のこころを知ることでもあるから、日野さんの選んだものを使えば間違いはないと思わされる説得力がある。
|