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『台所道具を一生ものにする手入れ術〜作り手25人に教わる、使い込んでいくことの魅力〜』


『台所道具を一生ものにする手入れ術
〜作り手25人に教わる、使い込んでいくことの魅力〜』
著者:日野明子
発行所:誠文堂新光社
価格:1600円+税
A5判 160ページ(オールカラー)

ひとり問屋という珍しい肩書きを背負い、手作りの良品を流通にのせ、作り手の心強い見方となって久しい日野明子さん(スタジオ木瓜代表)が、またまた嬉しい本を出されました。
工業製品は買ったときが最高に美しく、使ううちに汚くなりがち、一方、手作りの道具や什器は、使い込んで味をだすものと言われます。そのとっておきの秘訣をお知らせしましょう、という本です。
青竹篭を使ってみたものの黴を生やしてしまった、白木の俎板はすっかり黒ずんでバイキンの巣のよう、霰の鉄瓶をフンパツしてみたものの錆が出てしまった、などなど、失敗例は身近にあります。この本の指南によれば、すべからく、使い始めが肝心。ひと手間かけることで使い勝手の良い一生ものに成長してゆく、と。一生は長くはない、この本を片手に、早く一生ものを育てよう!

実は、この本の面白さはそれだけではなさそう。最初のひと手間にしくじった人にも、敗者復活の方法を教えてくれています。さらにさらに、作り手のこともしっかり紹介。作り手がこんな風にして使っている、なんていう美味しそうな写真は説得力あり。
日野さんの一言: 買ったは良いが、手入れ法が解らずにタンスにしまい込む、という話をしばしば聞きます。しかし、使うことで、モノはどんどん良い味になってくるのですから使わないのはもったいない。色つや良くなり「自分の道具」になってくれば、こっちのもの。道具の使い込みのお手伝いに役立てば幸いです。*
    (2014/8 よこやまゆうこ)

(C)Copyright 2004 Jomon-sha Inc, All rights reserved.

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