5月に開かれる『湘南の漆びと・5人展』の最後のお一人としてご紹介するのは後藤信治さん。お住まいと工房のある本鵠沼駅近くの築6〜70年の日本家屋は、興味深いものに溢れています。懐かしいレコードプレーヤーと沢山のレコード盤、アフリカの儀式で使われるという巨大な瓢箪からできた弦楽器、板と漆で自ら作ったサーフボード、アジアの何処かの国の小さな鋳造の仏像たち。エスニックな布。名刺に記された<漆工・木工・鎌倉彫>の文字は、そうした多様なものを愛する後藤さんのグラフィックデザイン、編集、家具職人、そして鎌倉彫というキャリアの変遷をも物語っているようです。
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