SideStory#376
でご紹介した、奈良県吉野郡で吉野杉を使って家具作りをするstudio jigの平井健太さんに作って頂いた座椅子が完成しました。
今回の楽しみは、自作の草木染め、手織り絹布を座面に張って頂いたことでした。そして、木部はあえて何も表面処理をしない白木のままにし、時間経過による自然変化を楽しむことにしました。
平井さんからは、手入れの方法など詳しいメモが届き、3年間保証とあるのも、顏の見える作り手にお願いすることの安心感につながります。さまざまなものをネットで購入することが増えていますが、作り手と出会い、コミュニケーションをとりながら、自分だけの一品を時間をかけて作り長く使って行くことの楽しみを、もう一度思いだしたいと思いました。一方、作り手たちも、使う側からのフィードバックを求めています。それが次の制作のヒントになったり、参考になるからです。これからの暮らしは、合理的に済ます一面と、自分だけのこだわりを楽しむ一面とを、上手に両立させてゆきたいものです。
(2019/10 よこやまゆうこ)
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