三代目女性社長のニコルさん
11月初め、プラタナスの黄葉がすっかり茶色に なった旧街道を走って着いたヴァロリスの町は、 観光シーズンが終わったせいか、色褪せ、寒々しく、
空家になった店もちらほら。観光客目当ての陶器店や現代陶芸といったアートっぽい店があるばかり。 国立ピカソ美術館の名にはぐらかされたような感じ
を抱きながら、せめて本でもと入った隣接するショップで、店の人からこの地の伝統的な焼物が見られ るところの1つに、Saltalamacchiaサルタラマキアの
店があると聞いて探し当てた。
この店は、設立1920年とうたっているが、シシリー島出身の初代が工房を始めたのは1888年。ニコル さんは、最近日本の雑誌が取材に来たよ、とにこやか。
プロバンスでは、日本の雑誌が取材に来ていないところはない、という印象をもっているので、いっこうに驚かず。
サルタラマキアの食器はすべて無地。スープ用ポット、 コーヒーカップなど、プロヴァンスの色である黄色味 の強い茶色、グリーンを中心に、白、モーヴ、新色の
オリーグ色など、使いやすそうな器である。お値段も デイナープレートで2500円くらいとお手ごろ。 残念ながら、日本での扱い店はないとのこと。ご興味
のある方は、www.saltalamacchia.comで通販をしている。
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