11月15日頃から増水しはじめたロ−ヌ河の水位がじわじわと増し、今日11月26日にはアヴィニヨン橋周辺を中心に、かなりの浸水となった。
1、2日前から、さすがに全国版テレビニュース でも報道しており、今秋の南仏の洪水はひどいようだ。温暖化が遠因か、ダムの放水管理の都合か、
理由はわからないが、ひたひたと道を這い上がってくる水をすぐ足下に見たときは、泳ぎを覚えかけの頃の、したたかに水を飲んだあの息苦しさが脳裏をよぎった。
ローヌ河は、暴れ川として昔からこの地の為政者を悩ませてきたが、ベネゼという羊飼いの少年が神のお告げを受け、ローヌ河に橋をかけた、とおとぎ話のような話が橋の観光案内にはある。しか
し、その後も洪水が起こり、橋の1/3ほどが流されてしまった。財政難から修復されないまま、 現在のように、渡れない橋――ベネゼ橋――とし
て残されている。今では、音声ガイドを聞きながら橋を歩く旅行者が絶えない、法皇庁とならぶアヴィニヨンの観光スポットとなっている。
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