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去年の夏、一通のEメールが入った。差出人は、アメリカ、WV(ウエストヴァージニア州)に住む男性で、Feature03(LINK)でご紹介している伏見眞樹さんの竹と漆のスプーンを注文したい、というものだった。何度かのメールのやりとりで、彼もまたスプーンを専門に作る木工クラフトマンであることがわかった。
彼、ノーム・サートリアス(Norm Sartorius)さんは、世界のスプーン類のコレクターでもあり、日本の柄杓や匙に関心があるといって、本などからの写真を送ってきた。それらは、茶道で使う杓であったり、アイヌの彫刻を施した柄杓などであった。探し求めることができた数本の日本の杓と、仕上がった伏見さんのスプーンを送った。もう11月になっていた。品物を受け取ったとのメールに記されていたのは、これらの日本からのスプーンは、家族から彼へのクリスマスプレゼントとして贈られることになっているので、クリスマスまでお預けになっている、というものだった。好い話だと思った。注文品はサイトや添付写真で見てはいるけど、本物はクリスマスまでの辛抱。彼の期待どおりかどうか案じていると、新年早々、“They
are all wonderful. The small lacquered spoon is perfect, very
beautifully crafted. どれも素晴らしい。漆の小さなスプーンは完璧だ、とても美しく作られている“と書かれたメールが入った。ほっとした。
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